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遂に上原ひろみを超えた!―桑原あい「LOVE THEME」 [Jazz]

天才ジャズミュージシャンには3つのタイプがある。第一はチャーリー・パーカーやクリフォードブラウン、さらにはジョン・コルトレーンのように、今が盛りの桜のごとくパッと花開いてパッと散ってしまうタイプ。次は帝王マイルス・デイビスのような永続革命家タイプ。最後はチック・コリアのように、変わることはないがいくつもの抽斗(表現方法)を持っていて聴く者を飽きさせない職人技タイプ。
12年前に上原ひろみが登場した時は、もの凄い新星が登場したと驚き、これからどんなに変わっていくのか楽しみに思ったものだ。しかし、彼女は一向に変わらない。頑ななまでにひとつのスタイルにこだわり続けている。熱狂的なファンは満足だろうが、私など10年もするとさすがに飽きてくる。

zaP2_G1992573W.jpg2012年にこのブログでデビュー作を取り上げた桑原あいがカバーアルバムを出すといい、そのデモビデオを聴いたら凄そうなので、ほぼ2年ぶりにニューディスクを買ってしまった。そして、それ以来1週間、数え切れないくらい聴いてしまった。ニューディスクにこれほどはまるのは、12年前の山中千尋の「When October Goes」以来だ。
カバーといっても、原曲をすべて知っているわけではないが、初期の山中千尋のように原曲が分からないほど凝ったアレンジをしているわけではないものの、どの曲も聴かせてくれる。とくに、Grandfather's Waltzのバッハを思わせるフーガのアルコベースとの掛け合いは秀逸!
デビューアルバムでも指摘したが、ベース重視はこのアルバムでも変わらない。特に今回はprojectのパートナーといっていい 森田悠介(el-b) だけでなく、ウッドベースの須川崇志を加えているが、こちらも聴かせてくれる。どっかから変なオッサン連中を引っ張ってくるのではなく、若くて気の合った、そしてこれがいちばん重要なことだが、才能ある仲間たちで奏でるprojectならではの音が楽しめる。
それにしてもtrio projectの過去の作品とは大きく異なるコンセプトに、ある疑問を抱いて過去の作品も聴いてみたのだが、意外と違いがない。つまり、これは桑原あいというジャズミュージシャンがすでに自己のスタイルを確立しているということなのだろう。この作品で、新たな抽斗を得たということか?
日本のジャズ界は一時バークリー音楽院を主席で卒業することが一流の証―みたいな風潮があったが、最近は寺久保エレナといい桑原あいといい、国内で立派にグローバルスタンダードが育ってきている。日本が今世界にいちばん誇れるものといったら、ひょっとしてJazzかもしれない。
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